23歳から先生をしていますから、1000人を超える保護者とこれまで出会いました。保護者の方から学んだことはたくさんあります。わたしも結婚して子育てをするようになった時、保護者方から子育てのアドバイスをいただいたこともたくさんあります。わたしも不安を感じながら、親としての自分に自信が持てないまま子育てに奮闘してきました。
【わたしが親になってすぐ、萩間小のある保護者の方からのアドバイス】
「周りから見て良い親と見られたい気持ちは持たない方がいいですよ。」
子供が生まれたばかりで、はりきっていたわたしでした。その時、「良い親にならなきゃという気持ちが強すぎると、子供の気持ちが見えなくなりがちですよ。」って教えてくださった保護者がいました。世間体が気になってくると、結局自分が苦しむことになりますよって。
【勝間田小のある保護者が2月の懇談会でおっしゃったこと】
「子供の世話を焼くことが愛情じゃないから。」
「愛情不足」だなんて言われたくないので、至れり尽くせりで子供のことを何でも代わりにやってしまいがちです。子供は、何もかもやってもらってたら、自分はできないことが多いことにある日気づいて、最後は子供自身が苦しみます。懇談会の際にある保護者が語っていたことです。
【牧之原小のある保護者がPTA懇親会でわたしにしてくれた説教】
「自分ができなかったことを子供に託しちゃだめ。」
子供のおもいではなく、わたしのおもいで野球をやらせてしまったことがありました。保護者との懇親会の席で、お酒を飲みながらそのように説教をされました。深く、深く、反省しました。
【川崎小PTA会長がPTA総会で語った言葉】
「親が子供の失敗を恐れるのはやめましょう。」
川崎小のPTA会長が総会の中で保護者に向かっていった言葉です。心に残っています。子供が失敗するところをなるべく親は見たくないものです。だから、失敗しないように、先回りして、子供から失敗を遠ざけている親は多いけど、失敗しないと子供は強くなっていかないよっていうメッセージでした。
わたしも子育てを経験しました。子育てに対してはずっと不安や心配でいっぱいでした。子供のことが心配だから、我が子が関係するトラブルがあると、自分の子供が悪いのか悪くないのかにとらわれ、感情的になってしまいそうになります。相手を論破することで自分を守ろうとしてしまいがち。みなさんもそんな瞬間がありませんか。
思い切って、「親の心配」を脱ぎ捨ててみませんか。そこまで親が心配しなくても、子供は子供で、ちゃんと自分の人生を生きています。むしろ、親が心配しすぎなかった子供の方が、自分で物事を考える力や、困難があった時にそれを自分で乗り越える力がついていくと思いませんか。
春です。希望の春です。今まで着ていた上着を脱ぎ捨てる季節です。
「行ってきまーす。」と学校に向かっていく我が子の背中を、心配しながら見送るのはやめにしましょう。親が不安を脱ぎ捨てて、どーんと後ろから見守ってくれれば、子供は安心できるのではないでしょうか。思い切って、子供を信じて、「親の心配」を捨てる春です。